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「たくさんの人にうこぎを知ってもらうために」

うこぎの町米沢かきの根会 内藤次夫さん


 「米沢の人は、垣根を食べる」と言われます。実際には、「食べられるものを垣根にした」が正しい言い方。かつて直江兼続が栽培を始め、上杉鷹山が垣根として栽培することを奨励したとされています。場所を選ばず丈夫に育ち、茎にはとげがあり、新芽は食用として用いることもできるうこぎは、垣根とするのに最適だったのです。
 
 それ以来、米沢では垣根として根付いてきたうこぎ。これを様々な方法で広めようという動きがあります。今回は、うこぎを畑で育てている、「うこぎの町米沢かき根の会」の内藤次夫さんにお話を伺いました!
 

― 米沢最大のうこぎ畑 ―

 「米沢には昔から、各家庭にうこぎの垣根がありますが、山形県から外に出るとうこぎは全く知られていないですよね。もっと多くの人に知ってほしいという思いがあります」キラキラした目でそう語ってくださった内藤さん。

 20年程前に発足した「うこぎの町米沢かき根の会」に内藤さんが入会したのは今から10年程前。その頃は、自宅から採取したり、垣根として育てている家庭にお願いしてうこぎを分けてもらっていたのだそうですが、食品として販売するためには、きちんと管理された環境で作るべきではないか、との思いでご自身で畑を始められました。畑は2か所で3300平米、1000坪ほどあり、米沢では最大規模の畑なのだそう。

 畑を始められた当初、うこぎの栽培方法は確立されていなかったため、置賜産地研究室で試行錯誤しながら研究が行われました。当初は化学肥料を使って栽培していましたが、うこぎはもともと垣根として肥料もなく育っていた作物。化学肥料ではなく有機肥料でできないかと、9年程前に同会員の山田鶏卵さんに鶏糞を分けてもらい、敷きこんでみたそうです。結果、収穫量は化学肥料の時と変わらず、目立った問題も生じなかったため、化学肥料から完熟鶏糞に切り替えて栽培することにしました。数年後、味の違いははっきり出てきたそうです。内藤さんの畑のうこぎは、独特の苦みやきどさが少なくまろやかで、食べやすくおいしいうこぎに育っていました。

 現在では、山田鶏卵さんからは、毎年8トンの完熟鶏糞をいただいて畑に敷きこんでいるそうです。育ったうこぎは山田鶏卵さんに分け、飼料として鶏に与えられ、その卵は「うこぎのたまご」として販売されています。
 
 栽培するうえで難しいこととして、まず生産量の調整ができないこと。野菜は需要に合わせて植える量を調整できますが、うこぎは木ですから、需要に合わせた生産量の調整ができません。2点目には、とげがあること。安易に触ると怪我をしてしまうため、扱いには注意が必要です。3点目は、冬の対策です。うこぎは放置しておくとどんどん伸びて冬に倒れてしまいます。倒れたところから根っこが生えるので、そのままにしておくと小動物も入れないうこぎジャングルになってしまいます。雪が降る前に畑を整備しておく必要があるのです。
 
― 野菜として食べる「うこぎ菜」 ―

 うこぎといえば、新芽を摘んで茹で、お浸しにしたり味噌と切り和えにして食べるのが一般的ですが、「うこぎの町米沢かき根の会」では、6~7月頃の新梢の部分も摘んで食べる「うこぎ菜」をおすすめしています。野菜として扱えるため、様々な料理に使えます。定番はおひたしで、先は新芽と同じく苦みがありますが、軸の方は甘味があり、うこぎ独特のきどさが少し消えてまろやかな風味になるそうです。醤油をかけるほか、ドレッシングをかければサラダ風になります。内藤さんのおすすめは一夜漬け。白だしやうまいたれなどを合わせて漬けるととてもおいしいそうです!

  栄養面についても様々なことが分かってきました。米沢女子短期大学や山形大学の教授の研究により、血糖値を下げる作用、抗酸化作用が報告されました。そのほか、がんなどの病気や老化を抑えるサポニン類、ポリフェノール類を多く含んでいることもわかっています。ビタミンA、C、カルシウムなどのビタミン・ミネラル類も多く含み、食物繊維はごぼうに匹敵するくらい含まれています。うこぎはまさに、栄養豊富な健康野菜と言えるでしょう。
 
 ― 様々な形でうこぎを食す! ―
 
 もともとは垣根として食されていたうこぎ。購入して食べようとすると、販売価格は決して安くありません。とげがあるため機械で収穫することができず、手間がかかる手摘みのために価格が上がってしまうのです。
 
 それでも、一度買ってくれたお客様のほとんどは、リピーターになってくれるそうで、そんな方向けには「うこぎ株苗」がおすすめだそう。おいしいうこぎ菜が採れるまでには10年の歳月が必要で、内藤さんの畑で丹精込めて10年程育てられた株苗からは、毎年1kg以上のうこぎ菜が採れます。株苗を購入し家庭で栽培すると、毎年うこぎ菜を楽しむことができるのです。いままでに沖縄や北海道へも発送しているそうですが、枯れたなどのクレームが寄せられたことはなく、ほとんどの環境で育つことがわかっています。

 さらに、うこぎの販売はうこぎ菜や苗にとどまりません。うこぎ飴やうこぎ茶、パスタソース、ふりかけ、ドレッシング、お菓子…などなど。健康食品として毎日取り入れたり、米沢からのお土産品としても最適ですね!
 
― 県外でも、うこぎを ―

 うこぎは、珍しさだけではなく豊富に含まれる栄養素から健康野菜としても注目されており、加工もしやすいために様々な商品も開発されています。
 
 「うこぎの町米沢かき根の会」のメンバーは現在16名。そのほとんどが、食品関係の会社経営者です。そのことからも、この食品に秘められている可能性が伺えます。内藤さん自身、会社の経営者でありながら米沢一のうこぎ生産者となっています。そして今後の展開も着々と計画中なのだとか!
 
 直江兼続の時代から栽培され、現在でも米沢市民の生活に息づいている、うこぎ。様々な人の思いがつながり、全国的に知られるようになる日も遠くはないでしょう。
(取材日:2013.8.22)
 

取組ファイル005
「日本一の「行者菜」生産地」
行者菜生産グループ
取組ファイル019
「のびのび健康に育つ「やまがた地鶏」」
紺野喜一さん

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