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取組みファイル023

「舘山りんご、完熟です!」

舘山選果場利用者協議会 委員長 尾箸重男さん


 山形県内でも古くからりんご栽培を行っている、米沢市の舘山地域。明治初期から始まった歴史は、現在でも脈々と受け継がれています。
 
 「米沢味のABC」の「A」はApple、舘山りんごを指しています。昔も今も変わらずに愛され続けている裏には、生産者の努力がありました。
 
 今回は、代々続くりんご畑を守る、尾箸重男(おはししげお)さんにお話をうかがいました!


 
― 舘山りんごが全国に広がるまで ―
 
 赤々としたりんごがたわわに実るりんご畑は、まるでおとぎ話に出てくる一場面のようでした。この土地で家族と共に代々畑を守ってきたのは、尾箸重男さん。舘山選果場利用者協議会の委員長も務めています。
 
 舘山りんごの歴史は、明治8年まで遡ります。市内中心部にある旧まちの広場に植えられたのがはじまりで、その後米沢市内あちこちに植えられていき、1年後の明治9年に舘山にりんごの木が植えられました。舘山の環境はりんご栽培に適していたため、徐々に栽培者が増えていきました。

 昭和に入ると、市場向けにも出荷が始まりました。舘山は盆地のため、昼夜の寒暖差が激しく降雪量も多い土地。そこで育つりんごは、実の締まりも着色もよく、甘味と酸味のバランスがとてもいいと好評を得、天皇への献上品としても用いられました。また、米沢織物の従事者が取引先への贈答品として舘山りんごを贈っていたため、全国各地にその名が広まっていきました。
 
 舘山りんごは市場への出荷はもちろんですが、贈答用としての出荷が多いそうです。先代の頃から毎年注文してくれる方も多く、贈られた方から新たな注文を受けることもあるそうです。
 
― おいしいりんごを作るために ― 

 りんご、とひと口に言っても、品種は様々あります。日本で登録されている品種だけでも177種。世界ではなんと1万種類以上あるのだとか!品種改良が次々に行われ、消費者の好みも時代と共に変わりますが、その流行にすぐ対応することはできません。果樹であるりんごは、苗を植えてから出荷できるまで4年はかかります。さらにいいものを求めるなら10~15年の歳月が必要です。
 
 市場の動向を考え品種構成を変えることは大切ですが、、それは市場向けの商品を考えた場合であって、贈答用となると違ってきます。
 
 何十年もお付き合いのあるお客様は、品種改良前のふじを好まれる方が多いそうです。「いろんな品種があるけど、ふじに勝るものはないと思うんです。」と奥さま。現在でも、尾箸さんが栽培するりんごのうち、70%をふじが占めています。
 
 おいしいりんごを作るこだわりのひとつに、収穫時期があります。本来、早い時期に収穫し出荷した方が希少価値があるため高値で取引されます。遅くなると傷がつくなどのリスクがある上、販売価格が下がってしまうのです。でも、尾箸さんは早さにこだわりません。りんご本来のおいしさが十分に出るまで完熟させた状態で、出荷するようにしています。
 
 また、豪雪地帯であるがゆえに冬の間に木がしっかりと休めるので、おいしいりんごを実らせることができます。雪おろしや雪掘りは大変な作業ですが(放っておくと枝が折れたり幹が割けてしまうのです)、大切な木を守りおいしいりんごを作るため、冬でも毎日畑へ出かけます。
 

― 舘山りんごのこれから ―

 歴史のある舘山りんごですが、そのおいしさをもっと知ってもらおうと、様々な取り組みが行われています。4年ほど前から、行政や農協の協力のもと、舘山りんごを使ったレシピを競う「スイーツコンテスト」や、舘山りんご販売やゲームなどが行われる「スイーツフェスタ」が開催され、より多くの人が舘山りんごに触れられる機会となっています。
 
 「とにかく、おいしいりんごを提供することです」と尾箸さん。今年からは息子さんも農家になり、畑を手伝っています。

 130年以上続く舘山りんご栽培のたすきは、着実に受け継がれ、今も磨かれ続けています。
 
(取材日:2013.11.6)

● 舘山りんごについてのお問い合せ先 ●
JA山形おきたま 米沢地区 園芸課  TEL:0238-37-2708

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