『山形おきたま伝統野菜』に「赤湯なんばん」が9年ぶりに追加認定!
新カテゴリー『山形おきたま郷土(ふるさと)食材』に「行者菜」「岡の台ごんぼ」を初認定!
令和7年5月16日に開催された「山形おきたま伝統野菜振興協議会」において、下記の品目が新たに認定されました。置賜地域の伝統と食文化を未来につなげる取組みとして、振興を図ってまいります。
記
1 「赤湯なんばん」の『山形おきたま伝統野菜』への認定について(1) 山形おきたま伝統野菜とは 置賜地域の市町から推薦があった伝統野菜のうち、次のいずれにも適合し、山形おきたま伝統野菜振興協議会が認定したもの。
① 置賜地域で概ね昭和20年以前から栽培されている在来種
② 置賜地域の歴史と食文化を伝えるもの
平成28年度の「つくも高菜」を最後に認定がありませんでしたが、
この度9年ぶりに「赤湯なんばん」を追加で認定しました。
認定品目数は計20品目となりました。
(2) 「赤湯なんばん」について もともとは、赤湯温泉の名物として古くから愛されてきた「石焼きなんばん」という伝統食品の原料となる唐辛子で、現在の南陽市に根づく唐辛子の食文化を形成してきたものです。
120年以上前から栽培されてきた在来種で、後継者の不在により一時栽培が途絶えましたが、新たな生産者により令和5年に復活し、「赤湯なんばん」と命名されました。
その希少性と「石焼きなんばん」という食文化の独自性から、令和7年5月16日に山形おきたま伝統野菜に認定されました。2 「行者菜」及び「岡の台ごんぼ」の『山形おきたま郷土(ふるさと)食材』への認定について(1) 山形おきたま郷土(ふるさと)食材とは 置賜地域の市町から推薦があった農林産物のうち、次のいずれかに適合し、山形おきたま伝統野菜振興協議会が認定したもの。
① 置賜地域で概ね30年以上前から栽培・採集されている農林産物で、これまで置賜地域の食文化を形成してきたもの
② 置賜地域で栽培されている農林産物で、これから置賜地域の食文化として受け継がれていくことが期待できるもの
令和6年度に制度を創設し、「行者菜」、「岡の台ごんぼ」の2品目をこの度初めて認定しました。
(2) 「行者菜」について 行者菜は、宇都宮大学が行者にんにくとニラから開発した野菜です。ニラと似た姿をしていますが、株元はにんにくの香りが強く、特有の辛味・甘味があります。
行者菜に興味を持った長井市の生産者グループが平成18年から栽培を開始し、関東・関西圏を中心に出荷しています。
もともと長井市には行者菜を食べる食文化はありませんでしたが、
生産者や行政、市民を巻き込んだ様々な取組みにより、現在は長井市の特産として根づいていることから、令和7年5月16日に山形おきたま郷土食材に認定されました。
(3) 「岡の台ごんぼ」について 白鷹町畔藤(くろふじ)地区「岡の台」で栽培されるごぼうです。川の上流から運び出された土砂が堆積してできた硬い土壌で育つため、短くゴツゴツとした見た目ながら、でんぷん質が多くきめ細かい良質な味わいが特徴です。
一時栽培が途絶えましたが、平成14年に地域の生産者らが復活に取り組み、学校給食や収穫体験を通して若い世代にも親しまれるようになりました。
「岡の台」という土地柄でしか生み出すことのできない味わいをもつ特色あるごぼうであり、町の特産品として根づいていることから、令和7年5月16日に山形おきたま郷土食材に認定されました。
3 山形おきたま伝統野菜振興協議会とは 置賜地域の伝統野菜の生産振興や流通促進、食文化の継承等を目的に、生産関係者、流通関係者、実需者、市町、県により組織されています。(会長:置賜総合支庁産業経済部長、事務局:置賜総合支庁農業振興課)
伝統野菜の全国的な第一人者である山形大学農学部の江頭教授にアドバイザーを委嘱し、専門的知見に基づく助言等をいただきながら伝統野菜の振興に取り組んでいます。