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ぶどう

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 世界には10000種以上のぶどうが存在するといわれ、日本ではそのうちの30~40種類が栽培されています。ぶどうの歴史は長く、ヨーロッパやエジプトでは紀元前4000~3000年から栽培されており、古代エジプトの壁画にも栽培の様子が描かれています。日本の山ぶどうは、奈良時代にシルクロードを横断して中国から日本に伝わり自生するようになりました。鎌倉時代初期には、山梨県原産の「甲州ぶどう」はすでに栽培されていたようです。現在栽培されている品種のほとんどは、ヨーロッパやアメリカのぶどうを交配したものがもとになっていて、本格的に栽培が行われるようになったのは明治時代に入ってからでした。
 山形県のぶどう栽培の歴史はかなり古く、江戸の後期にはすでに甲州ぶどうが作られていました。ぶどうが生育するのにいい条件はいろいろありますが、排水が良く日照が十分あり、昼夜の寒暖の差が大きいという条件を県内のぶどう産地は満たしています。そのため、山形県の生産量は3位となっています。

《 デラウェア 》
アメリカ・デラウエア州で育成されたのが、名前の由来です。濃紅色で糖度が高い種なしのぶどうなので、日本で最も多く生産されているぶどうです。食べ頃は7月下旬~8月中旬頃。

《 サニールージュ 》
「ピオーネ」と「レッドパール」の交配。種はなく、果実の色は美しいルビー色で、甘味があって酸味が少ないぶどうです。食べ頃は8月上旬~8月中旬頃。

《 ナイアガラ 》
アメリカ生まれで「コンコード」と「キャサディ」から誕生し、1893年に日本に伝わりました。特徴は香りの良さ。食味もジューシーで風味がよく、ワインの原料としても利用されています。8月下旬頃から店頭に並びます。

《 スチューベン 》
「ウェイン」と「シェリダン」の交配。1952年に日本に導入されました。ニューヨーク生まれで、ぶどうとしては珍しく温暖な地域での栽培は不向きです。果皮は黒く粒はやや小さめで、20度~22度という甘いぶどうです。食べ頃は9~12月頃。

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 ぶどうの栽培に適しているのは、平均気温が10℃~20℃ほどの地域です。水はけがよく日当たりが良い土地を好みます。降水量はヨーロッパブドウの方が乾燥を好み、アメリカブドウは湿気に強いです。
 ぶどうは、ほかの果樹と同様に種子から育てると質の良い果実ができにいため、古来より挿し木による栽培が行われてきました。近年は害虫予防のために台木を使用することが一般的となっています。
 収穫期は品種によって違い、7月~11月頃まで収穫されます。ハウス栽培の場合はこれ以外の時期にも収穫されます。

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 ぶどうには、体内に吸収されやすいブドウ糖や果糖が多く含まれ、これらは体内で代謝の経過を経ずにそのままエネルギーになってくれるため、疲労回復効果が大きいです。また、ぶどうの皮には眼精疲労や活性酸素の除去に効果があるとされる「アントシア二ン」が多く含まれています。アントシアニンは悪玉コレステロールの発生を防ぎ血液をキレイにする働きがあるといわれており、動脈硬化やがん予防にも期待ができます。
 ぶどうを選ぶときは、実の部分に張りがあり、軸が太く青いものを選びます。果皮についている白っぽい粉は、水分の蒸発を防ぐための「ブルーム」で、この粉がまんべんなく付いているブドウは鮮度がよい証拠です。塞がぽろぽろと取れているものは鮮度が落ちているということなので、少しゆすってもしっかりと実がついているものを選びましょう。
 ぶどうは枝に近い部分から熟していくため、房の上の部分ほど甘みが強く、下へいくほど甘味は弱くなります。食べきれないときは実を切り離し冷凍保存するのがおすすめ。解凍しても、冷凍のままでもおいしくいただけます。
 置賜地域では、豊富に実るぶどうを使い、ワインの製造も盛んです。

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