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 人類が最初に卵を食べたのは、約500万年前と考えられています。エジプトの古文書には紀元前1500年ごろには鶏が毎日産卵していたという記録が残っており、ローマでは2500年前に卵を多く産ませるための鶏の品種改良を行っていた記録もあります。その後、鶏は観賞用としても飼育され、商業用の採卵用養鶏が始まるのは1850年代のイギリスと言われます。
 日本に鶏は約2500年前、中国から朝鮮半島を経由して伝わりましたが、仏教の影響で肉食を禁忌する風習があり、卵もあまり食用とされなかったようです。その後江戸時代に入ってから食べられるようになりましたが、まだまだ庶民には手の届かない高嶺の華でした。一般的に食べられるようになったのは戦後の昭和30年以降。この頃から食生活の欧米化が進み、卵・牛乳・乳製品を積極的に食べることが推奨されました。

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 養鶏方法は「ケージ飼い」と「平飼い」に大きく区分されます。養鶏場のほとんどが「ケージ飼い」で、鶏舎内に設置しているケージに1羽ずつ仕切って飼っており、えさやりと卵の回収がしやすく大量生産に適した方法です。「平飼い」とは、鶏をケージに入れず鶏舎内を自由に動き回れるようにして飼う方法です。鶏は産卵箱の中でたまごを産みます。この方法ではケージ飼いより人件費がかかるため、高価になってしまいます。

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 たんぱく質を構成するのは20種類のアミノ酸。その中で食事からとらなければならない8種類のアミノ酸のことを「必須アミノ酸」と言います。卵にはこの必須アミノ酸がバランスよく含まれており、そのほかにも人間の体に必要な栄養素をまんべんなく含んでいる「完全食品」です。
 卵の栄養について間違ったイメージを持たれることが多くあります。殻や黄身の色が濃いと栄養が多いと思われがちですが、これは鶏種や飼料の色に影響するものなので色の濃さが栄養の違いにはなりません。また有精卵の方が栄養があると思われがちですが、無精卵と栄養の差はほとんど認められていません。
 卵の調理方法は、生のまま卵かけごはんにしたり、ゆで卵、炒め物、焼き物、お菓子など多種多様。山形では卵寒天という見た目も美しいお菓子が昔から親しまれています。

【関連レシピ】

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