置賜地域では、ぶどうの品種の宝庫といわれる程、多くの種類が栽培されており、大粒系ぶどうの種類の多さや品質のよさにも定評があります。もともと置賜地域がぶどうの苗木生産に携わってきたこともあり、全国レベルの品種情報が集まり、多様な品種が作られてきたのです。
《 ベニバラード 》
赤ぶどうの新品種です。その特徴は、甘みと食感。ベニバラードは、皮が薄く果肉は比較的硬めで、ほかのぶどうにはないシャリシャリとした食感があります。香りはほとんどないですが、完熟したベニバラードの糖度は、23度に達するほど、甘味の強いぶどうです。旬は8月初め。
《 高尾 》
果粒は紫黒色の長楕円形で巨峰よりやや小さく、果肉は締まっています。甘みは強く、酸味は適度にあります。種なしのぶどうです。栽培管理が難しいためほとんど普及しませんでしたが、近年は品種改良により改善されてきています。品種名は、東京の名山である高尾山にちなんで命名されました。旬は8月末~9月初め。
《 ピオーネ 》
粒が大きく食べごたえがあり、きゅっと締まって歯ざわりも良い。芳醇で上品な甘さがありますが、あと味はすっきりとした爽やかさが残ります。種ありと種なしがあり、種なしのものは「ニューピオーネ」と呼ばれています。旬は9月~10月。
《 安芸クイーン 》
果拉は倒卵形、巨大粒。しっかりした食べごたえの果肉ですが、滑らかで適度な果汁があります。さわやかな香りがあり、糖度は18~20度と、甘いぶどうです。旬は9月。
《 ゴルビー 》
鮮紅色で糖度は20~21度と高く、肉質も食味も良いぶどうです。ゴルビーは本種の初結実当時に活躍していたゴルバチョフ氏の愛稀で、赤く丸い大粒から氏を連想して付けられました。旬は9月。
《 シャインマスカット 》
果皮の色が黄緑色の大粒ぶどうです。「種なし」で皮ごと食べられます。果肉はしっかりとしており果実を皮ごと口に入れると、パリッとした食感があり、上品な甘さとマスカット系ぶどう特有の香りが広がります。旬は9月上旬頃から。
《 ネオマスカット 》
皮はやや厚めで淡緑色をしており、やや小振の品種です。まだ青いうちに出荷されることが多いのですが、本来は黄色みをおびてきた頃が食べ頃です。完熟するとマスカット独特の芳香を持ち、糖度が高く甘くてジューシーなぶどうです。旬は9月中旬~11月。
《 ロザリオビアンコ 》
黄緑色の楕円形で、肉質は柔らかい。糖度が高いですがさっぱりとした甘味で、香り豊か。旬は9月下旬~10月中旬
《 ロザリオロッソ 》
鮮紅色の楕円形で、果肉はやや柔らか。適度な甘さがあります。傷みにくいため、比較的保存ができます。旬は9月下旬~10月上旬。
《 巨峰 》
日本原産のぶどうで、富士山の雄大な景観にちなんで命名されました。「葡萄の王様」とも呼ばれ、香り強く個性の主張が強いぶどうです。旬は11月。