山形県置賜地方で、まがりねぎはねぎの王様的存在でしたが、現在では一部の農家が生産するのみとなっています。品種は特定されていませんが、地名や旧家の名で呼ばれています。
栽培には非常に時間と手間がかかります。秋に種を蒔き、芽を出した苗は雪の下で春を待ち、定植します。真夏に斜めに寝かせ、再び植え直して土寄せします。土から出ている葉の部分はまっすぐに伸びるので、曲がった形に生長します。通常の長ねぎをこの栽培法で育てると、まがりねぎ風にはなりますが味や風味の違い全く違うそうです。
まがりねぎは、通常の長ねぎからは得難い色つや、とろける様な柔らかさ、甘みがあります。長ねぎ同様、鍋物はもちろん焼いたり蒸かすと、その甘みを堪能できます。また香りが強いので、そばの薬味にも好まれます。