高畠菜とは、ザーサイを高畠でブランド化するために付けられた名前です。
ザーサイとは、アブラナ科アブラナ属の耐寒性越年草と、その肥大化した茎を使って作られる中国の漬物のことを言います。中国の四川省が原産で、漬物は1930年頃から当時の四川省特産品として本格的に流通するようになったもので比較的歴史は浅い漬物です。中国での生産量は年間約20万トンで、うち2万トンが日本に輸出されています。台湾や日本でも作られています。
漬物を作る過程で搾(しぼ)ることから、漢字では「搾菜」と書き、ザーツァイと読むこともあります。
高畠町では数年前から、この中国野菜のザーサイを「高畠菜」として地元の特産品にしようと栽培に挑戦しています。国内で流通しているザーサイのほとんどが中国産であることが栽培のきっかけになったとか。茨城、神奈川県で栽培事例がありますが、県内は高畠町のみです。様々な漬物を商品化し、6次産業化に向けた活動を展開しています。
高畠菜は、9月からの播種と苗作りが始まり、定植は稲刈りシーズンと並行して行い11月後半から収穫します。そのほとんどを塩漬けにして、1月からの漬物加工に備えます。
ザーサイには、体内の余分な水分を排出する働きがあるカリウム、歯や骨の健康に役立つカルシウム、便秘の解消に効果的な食物繊維などが含まれています。
ザーサイ漬けは、塩や唐辛子などで味付けして甕で数日漬けたものです。かなり塩辛いので水で半日ほど戻してから、炒め物や中華料理の具、またはそのまま漬物として食べます。中国ではお粥の薬味として使われます。
高畠菜は、ザーサイ以外にもキムチやピクルスなど、特徴あるザーサイ漬物が作られています。