置賜地域東側に位置する川西町。ここでは昔から、在来種の赤い大豆を煮豆にして食されてきました。大量に作られていたわけではなく、自家用として田畑の横で細々と作り続けられ、種が守られてきました。
この赤豆が多くの人に知られるきっかけとなったのは、平成14年に開催された「大豆料理コンテスト」。ここでおばあちゃんが出品した「赤豆の煮豆」が、審査員を務めた山形市の老舗豆腐店社長の目にとまり、山形県をイメージする「紅花」から「紅大豆」と命名され、平成15年から生産販売を開始することになったのです。平成18年には「川西町紅大豆生産研究会」が発足し、良質な紅大豆生産基盤の確立を図りながら「紅大豆のまち・川西町」となるべく様々な活動を展開しています。
赤豆は白豆と比べると収穫率が70%と低いので、全国的には本格的な生産地がなく、本格生産に取り組んだのは川西町がはじめてなのだとか。川西町は典型的な盆地性気候で、四季の変化がはっきりしているため、紅大豆を生産するのに最適な場所です。
収穫時期は11月上旬から12月上旬。乾燥し保存することで通年利用することができます。
紅大豆は甘みのある豆で、イソフラボン、GABA、ニコチアナミン、オルニチンが含まれています。
食べ方としては、代々作り続けられてきた、だし・砂糖・しょうゆなどで煮た煮豆の他、豆腐や納豆、桜ごはん、お菓子などにも使用されています。